昭和初期頃まで瓦屋根には土が使われていました。
土を使い瓦を葺くので葺き土(ふきつち)と呼ばれています。
屋根下地の上に大量の葺き土を置き、瓦を押し付けて葺いていました。
とても重量があり建物が安定し土を使用しているので断熱効果も高くなります。
雨水が瓦下に入り込んだ時、葺き土が雨水を吸収するなどのメリットがあります。
ただし屋根に重量がある為、重さに耐えられる家の柱が必要とされていました。
しかし、この土葺きは経年劣化で土が痩せてきてしまい少なくなってきてしまいます。
瓦同士にすき間が空いてしまうと雨水が入り込み下地を腐食させ雨漏りを起こしてしまいます。
葺き土が少なくなることで瓦を固定する力が無くなります。
固定力が低下してしまうと瓦のズレが起き雨水が入り込みやすくなり耐久性も低下してしまいます。
それが今では土葺きがほとんど施工されなくなり減少しています。