こんにちは。街の屋根やさん伊賀・名張店です。

今回は伊賀市にある2階建て住宅で、陶器瓦の本棟の点検を行いましたので、その様子をご紹介します。

陶器瓦屋根は美しい光沢と耐久性が特徴ですが、経年による割れや漆喰の劣化、コケの発生などが見られることもあります。
今回の点検では、まさにそうした症状が確認できました。

陶器瓦とは？

陶器瓦は瓦の表面がつるつるしており、美しい外観と耐久性が特徴です。

しかし、割れるとオレンジ色の中身が見えるのが特徴で、この部分は水を吸収しやすく、冬場には凍結によってさらにヒビが入ることがあります。
今回の伊賀市のお宅でも、いくつかの瓦にヒビ割れが見られました。

本棟のコケの発生状況

本棟の瓦にはコケが生えている箇所がありました。
コケは湿気の多い場所にしか生えないため、ここにコケがあるということは瓦内部に水が入っているサインです。

瓦をめくらなくても、コケの有無で屋根の湿気状況をある程度判断することができます。

漆喰（ミカヅキ漆喰）の劣化

本棟の下部に使われている漆喰、いわゆるミカヅキ漆喰も劣化が見られました。
瓦の割れに加えて、漆喰が割れ、内部の土が押し出されている状態です。

これは本棟の中に水が入り、土を押し出して漆喰を破っている状況を示しています。

本来、陶器瓦の本棟は熨斗瓦（のしがわら）を何段にも積んでいます。
多少の雨水が入っても自然に外へ流れる構造です。

しかし、今回のお宅では瓦の割れや漆喰の劣化が進んでいたため、水が入りやすく、結果的に土が流れ出してしまったと考えられます。

本棟のズレの原因

本棟のズレも確認されました。

下に積んである熨斗瓦がズレると、上部の本棟もずれてしまいます。
さらに、屋根の近くにある木の影響も原因の一つです。強風で木の枝が揺れ、棟に当たると少しずつ本棟がズレてしまうことがあります。

屋根を長持ちさせるためには、木の枝が屋根にかからないように定期的に剪定することも大切です。

屋根を長持ちさせるためのポイント

• 定期的な瓦点検
  　割れやヒビがないかを確認し、早めに補修することが重要です。

• 漆喰の補修
  　劣化した漆喰は放置せず、専門業者による補修で土の流出を防ぎます。

• 屋根周辺の木の管理
  　屋根にかかる枝は剪定して、風による棟のズレを防止します。

• コケや汚れの清掃
  　コケが発生した場合は早めに清掃し、湿気による劣化を防ぎます。

まとめ

陶器瓦は見た目が美しい屋根材ですが、経年による劣化は避けられません。
今回のような症状は、放置すると雨漏りの原因になったり、屋根全体の耐久性を低下させたりします。

定期的な点検と早めの補修が、屋根を長持ちさせる最大のポイントです。

街の屋根やさん伊賀・名張店では、こうした陶器瓦屋根の点検・補修を行っております。
屋根に不安がある方は、ぜひ一度ご相談ください。

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