まず屋根に上って確認すると、丸流しの先端部分が大きく外に飛び出しているのがはっきりと分かりました。
写真でも分かるように、半分以上が外へ突き出ている状態で、今は何とか持ちこたえているものの、いつ落下してもおかしくありません。
もし人や車に直撃してしまえば、大きな事故につながる危険性もあります。
実は、丸流しがずれる原因の多くは棟(むね)と丸流しの接合部から水が入り込むことです。
雨水が入り続けると、内部の土が流れ出してしまい、瓦が押し出されていくのです。
点検を続けていくと、丸流し部分だけでなく、屋根全体に瓦のズレが見られました。
特に根元部分が前へ押されてしまい、丸流しに取り付けられていた瓦が四枚ほど落下しているのを確認しました。
このように瓦が落ちてしまうと、見た目の問題だけでなく、雨水が直接下地に入り込んでしまい、雨漏りや構造材の腐食へとつながっていきます。
長年放置すると気付かないうちに症状が悪化し、修理費用が大きく膨らむケースが非常に多いのです。
二枚目の写真を拡大すると、丸流しの瓦の下に隙間ができているのが分かります。
これは施工不良ではなく、日本瓦の特性によるものです。瓦は一枚一枚が独立しているため、屋根の形状によってはどうしても隙間が生じてしまいます。
そのため、丸流し部分から雨が漏れると、直接下地の木材へと流れてしまい、腐食や雨漏りを引き起こす大きな原因になります。
特に丸流しは棟の付け根部分からの雨漏りが多発する箇所です。今回も付け根を確認したところ、はっきりと隙間が空いていました。
点検の結果、原因は棟の漆喰が劣化して剥がれ落ちていること、そして瓦そのものが割れてしまっていることが分かりました。
漆喰は経年劣化によってひび割れや脱落が起こりやすく、それを放置すると雨水の侵入路となってしまいます。
また、落下して割れてしまった瓦がそのままになっていたため、そこからさらに被害が拡大していました。
お客様には、落下してなくなってしまった瓦を新しいものに交換し、丸流し部分を積み直す工事をご提案しました。
瓦を補修しつつ、漆喰の補強も行うことで、今後の雨漏りリスクを大幅に減らすことができます。
屋根は普段なかなか目にすることができない場所だからこそ、知らないうちに被害が進行しているケースが多いです。
今回のように「瓦がずれている」「何枚か落ちてしまった」といった症状を早期に発見できれば、大掛かりな修理を避けることができます。
伊賀市や名張市周辺は台風や大雨の影響を受けやすい地域でもあります。
特に瓦屋根は耐久性が高いとはいえ、地震や強風によってずれや割れが起こることもあります。
「築20年以上メンテナンスをしていない」という住宅では、漆喰の劣化や瓦の浮きが進行している可能性が高いため、10年に一度は専門業者による点検をおすすめしています。
また、点検を行うことで、小さな補修で済むタイミングを逃さず、結果的にメンテナンス費用を抑えることができます。
街の屋根やさん伊賀・名張店では、伊賀市・名張市周辺の住宅を中心に、屋根点検・瓦修理・雨漏り補修・外壁リフォームまで幅広く対応しております。点検・お見積りは無料で行っておりますので、どうぞお気軽にご相談ください。
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