津市で台風24号の際に割れた瓦屋根・劣化した外壁の点検を実施
2019.03.16
今回は点検のため、三重県津市のＳ様邸にやってきました。立派な瓦屋根が印象的な日本家屋です台風24号によって被害を受けたと、ご連絡くださいました。よく目をこらすと、下屋根（げやね・一段下の屋根）にパラパラと何かが散っているのが見えますねでは屋根に登って、近くでしっかり点検していきま…
名張市で雨漏り修理の為,瓦めくりとルーフィング張りを行いました
前回、現地調査を行った、三重県名張市に建つO様邸。
2018年9月の台風以来、急に雨漏りが起こってしまったとお困りでした。
雨漏り箇所は、「谷」と呼ばれる、画像の黄色い四角で囲った部分。
この部分に取り付けられた「谷板金（たにばんきん）」が、劣化して穴が空いていた事が原因でした。
谷板金の交換、そして日本瓦の葺き替え工事を行う為、本日は瓦めくりからスタートします。
↓前回の記事はこちら↓
そしたら、実は谷たけでなく、黄色いマルで囲った部分まで雨水が侵入し、野地板（のじいた）を腐らせていたことが判明しました。（野地板：屋根の下地となる木材。）
このように複数個所で雨漏り被害が起こっていることは、よくあります。
雨漏りを見つけたら早急に手を打たなければならない理由の一つは、「この部分だけなら、多少雨が漏れていてもいいや」と考えていても、実は雨水が他の部分まで侵食していた、ということが珍しくないからです。
被害が広がる前に手を打ちましょう
屋根の下地材・野地板（のじいた）にも複数種類あるのですが、築40年以前の家屋では、写真のようなバラ板が主流です。
バラ板は、小幅板、荒野地とも呼ばれ、隙間を設けることで風通しを良くし、屋根材を乾燥させる目的で設えられていました。
この上に、当時は防水性が高いと言われていた「杉皮」が敷いてあったのですが、雨水を完全に防げるわけではありません。
現代では、より雨水が侵入しにくい一枚板を下地として取り付け、その上にルーフィング（防水シート）を敷くことが主なやり方です。
伝統的な工法では漆喰と土のみを使用し、瓦を葺き、下屋根（げやね・一階部分の屋根）と外壁との取り合いを固めます。
しかしこのままですと、雨水が染み込んでしまうので、現代的な工法で処置をいたします。
次に、桟（さん）と呼ばれる細長い木材を取り付け、これが瓦を葺き直す際の土台となります。
そして、こちらのお住まいの建築当初は存在していなかった「壁際水切り板金（かべぎわみずきりばんきん）」を壁際に取り付けます。
写真のように板金をセットすることで、雨水が通った時も、壁に染み込むことはありません。
次回は、瓦の葺き直しを行います
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